2021年12月26日に名古屋IBD・みえIBD・ジーケア共催でオンラインイベントが開催されましたのでレポートさせていただきます。
テーマは「IBD患者さんのための食事のポイントと調理テクニック」でした。
まずはGケア 米国登録栄養士の宮﨑さんより発表がありました。
事前質問を行ったところ、当日回答しきれない程の事前質問が寄せられたとのことです。傾向としては脂質に関する質問が多く寄せられたとのことでした。私が個人的に興味深いと思ったことを幾つかピックアップさせていただきます。
・IBDの食事に関する研究は科学的エビデンスの構築が難しくまだ分かっていないことも多い
・「何故日本では脂質を制限する食事法が支流なのか」
・寛解期と活動期別の食事の推奨:活動期は高たんぱく、低脂質、低食物繊維食。寛解期はバランスの良い食事を摂ると良い
・l低FODMAP:寛解期の消化器症状を改善する。FODMAP食全てを取り除くわけではなく、大丈夫な食品群を試していき食べてもOKなものを探っていく食事法。
個人的に勘違いしていたこととして、低FODMAP食は該当するもの全てが食べれなくなる厳しい食事法だと思っていたのでいい気付きになりました。ガス症状で悩んでいる方にはいいかもしれません。
続いて鈴鹿医療科学大学 中東先生からの発表でした。個々の調理テクニックについて細かい解説やワンポイントを伝授いただきました。
l 脂質の選び方:豚ひき肉一つをとってもスーパーにあるものは脂質が多いこともある。使用する場合はそういった部分も気にした方がいいとのこと。鶏むね肉・ささみ肉がおすすめとのことです。レバーは高脂質のイメージだったので鶏レバーは脂質が低いという情報も意外でした。
l 脂質を少なくする調理方法:茹でる、蒸す、蒸し焼き、シリコンスチーマー、調理方法や調理器具の工夫をすると料理がワンパターンにならず楽しくなる
l パウダー状のキノコやごぼうは摂取しても良いか?→適量で有ればOK
l シリアルにラコールをいれて朝食にしているが問題はあるか?IBDならではの発想で良いと思う
l 外食のコツ:①行きつけのお店、②家族や友達といく、③一品料理を選べる店
お二人で約1時間のセミナーが終わったのち休憩をはさんで交流会が開かれました。個々の部屋で盛り上がりアッというもの2時間でした。
セミナーについて全ては書ききれませんが細かい質問にも答えていただき充実した内容でした。Gコミュニティ上に既に類似質問があることもあるので、話せなかった部分を含め検索機能をうまく活用してほしいとのことでした。以上、簡単ですがイベントレポートでした。