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2019-09-05

今回はIBDと診断されたばかりの方へ、IBDにおける食事のポイントについて簡単にご説明します。

IBDと診断されたばかりの患者さんの中には、急に担当医や管理栄養士から食事制限が必要といわれ困惑されている方も多いのではないでしょうか？

IBDと食事に関しては既にいくつかの記事にまとめて投稿されていますが、IBDと診断された時に知っておきたい重要なポイントを改めてご説明したいと思います。

これまでの様々な疫学研究により、IBD発症に食事が影響することが明らかにされています。

特に食事の欧米化による肉類や加工食品、ファストフードの摂取増加、また野菜や果物の摂取低下がIBD発症に関与することがわかっています。

IBD発症には遺伝的要因や環境要因などの複数の原因があると考えられており、食事だけで発症するわけではありませんが、バランスの良い食事は心身ともに健康でいるために重要です。

病気の発症をネガティブに捉えすぎずに、自分の食生活を見直すきっかけと考えてみて、一度自分の食生活を振り返ってみましょう。

IBDは、活動期（症状が悪化する時期）と寛解期（症状が安定している時期）を繰り返す疾患で、その病期によって推奨される食事内容が異なります。

IBDの活動期では腸管の炎症が強い時期になりますので、消化管の負担が強い脂質や食物繊維などを制限する必要があります（低脂肪・低残渣食）。

一方、寛解期では炎症が落ち着いている時期になりますので、健康な人と近い食生活を送ることができます。

ただし、何でも好きなだけ食べて大丈夫ということではなく、食べる量と頻度には注意しましょう。

特に肉類や揚げ物、加工食品、外食などは、脂質の摂取が増えやすいので注意が必要です。

栄養成分を細かく計算するのは、管理栄養士でも大変な仕事です。無理に栄養成分を計算する必要はないので、使う食材や調理法に気をつけてみましょう。

例えば、肉類は鶏肉をメインで使用し、揚げるのではなく、焼く・蒸すなどの調理法にするというだけで脂質の摂取を減らすことができます。

外食をする場合も、ファストフードや揚げ物などは避けるようにし、定食やうどん、お寿司などのあるお店だったら比較的利用しやすいと思います。

今回はIBDと診断された時に、知っておきたい重要な食事のポイントを紹介しました。

IBDでは基本的な部分がしっかりしていれば、健康な人に近い食事を食べることができます。

過度の食事制限はストレスの元になってしまいますので、あまり深刻に考えすぎないことも大事です。

もっとIBDと食事について詳細に知りたい場合は、こちらの記事もご参照ください。

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