患者体験談

ーー自己紹介


名前:mimi

年齢:30代

病歴:2年3ヶ月


Gコミュニティの皆さん、こんにちは。


アメリカ在住のmimiと申します。自身の体験談をシェアさせていただけるこのような機会を与えてくださり、ありがとうございます!


私が潰瘍性大腸炎にかかったのは2017年夏。ちょうど現在の夫と婚約中で、日本へ一時帰国をして移住するためのビザを待っていた時でした。


ーー2017年夏:UC発覚のきっかけは人間ドック


その当時、度々軽い下血があったのですが…便秘気味だったので「切れ痔だろう」とくらいにしか思っていませんでした。


アメリカは医療費が高いということもあり、日本にいる間に人間ドックを受診することにしました。その際に検便に異常が見つかり、精密検査の大腸CTでは異常なしと診断されました。


担当医は大腸癌の疑いからまずCTの検査をしたようですね。ひとまず大腸癌ではないことが分かり、とても安心したのを覚えています。


その後、あまりにも激しい下血が続き「痔で病院にかかるのは恥ずかしいなぁ」と思いつつも、肛門科を訪れました。そして、大腸内視鏡の末に直腸型の潰瘍性大腸炎と診断されました。


ーー渡米するまで:軽症


病気が発覚したのは渡米する1ヶ月前。自分が安心できるまで通院を続けるために、急遽渡米を先延ばしにしました。


診断時、症状は下血のみで軽症患者でした。幸い下痢や急な便意もなく、どちらかというと慢性的な便秘に悩んでいました。アサコールをしばらく飲んでも下血が止まらなかったためペンタサ坐薬に切り替え、すると症状が少しずつ落ち着きました。


アメリカに渡米してすぐは夫の保険にも加入できないことが分かっていたので、事情を考慮して担当医が90日分の坐薬を処方してくださりました。また、万が一症状が悪化した際に使用できる注腸薬も併せて持たせてくださったので、良心的な先生に偶然出会えたことに感謝しています。


ーー2017~2018年:寛解~再燃


渡米後、症状は次第に落ち着いていたのですが…寛解期の気の緩みからか、夜に坐薬を入れ忘れて寝てしまうことが多く症状がなかなか安定しませんでした。


潰瘍性大腸炎は寛解期でもきちんとお薬を継続するのが鉄則だということを理解していたので、坐薬と生活スタイル・性格が合わないことを潔く認め(笑)アメリカの医師へ相談をしに行きました。


アメリカでは潰瘍性大腸炎患者がとても多く、薬も多岐に渡りますが日本と同じくまずは5-ASA経口製剤で治療を始めるのが一般的なようです。


私の場合は病状が軽い・数ヶ月前に内視鏡を受診済みということもあってか、血液検査や精密検査は行わずに問診だけでのお薬処方でした。(これはきっと担当のお医者さんによると思います。)


結果的に私は、これまでの薬歴・症状を伝え、メサラミン系の『Apriso 0.375g』という薬を毎朝飲んでいました。アメリカの薬は大粒で飲みにくく、それを4錠服用するのはとても苦痛でした。


ーー2019年夏、米国内で引越し:寛解~再燃


処方薬を飲み忘れることなく1年ほど飲みましたが、悪化することはないものの時々ひどい腹痛や急な便意と粘血便で苦労することがありました。この頃には有形便は出ることはほとんどなくなってしまい、お酒・コーヒーを一切辞めるなど食事面にも気をつけるようになりました。


そして今年の夏、主人の転職に伴い米国内での引越しが決まりました。そのため保険が数ヶ月なくなってしまい、止むを得ず薬を中断することになりました。


「まぁ数ヶ月くらい大丈夫だろう」と軽く考えていましたが、やはり症状はひどくなってしまい過去最悪の病状に苦しむことになってしまいます。


ーー広島漢方との出会い:寛解


少し心配になった私は日本へ一時帰国して、内視鏡をしてもらいました。


結果は案の定1年前に比べて悪くなっていて、10cmまで炎症が広がっていました。そこで主治医にも相談の上、以前から気になっていた「広島漢方」を試してみることにしました。


結果から言うと、飲み始めてたった1週間で体調が良くなり3ヶ月経った今でも寛解をキープしています。下血と下痢に悩んでいた私が、今では毎日バナナ便!


UC発症前でさえ、こんなに気持ちよく毎日快便だったことがないので驚いています。


粘血便や腹痛も全くなくなり、潰瘍性大腸炎を発症してから1番健康体で過ごせています。揚げ物など避けていた食べ物も、徐々に食べられるようになってきました。


私はアメリカに住んでいるため、日本のような細やかな治療が気軽に受けられないということもあって、この漢方を試してみようと思いました。


以前から存在は知っていたものの、なぜか漢方=液体という先入観があったこと(処方薬は錠剤)、そして頻繁に帰国することができず継続して診療・薬の処方が難しいだろうなぁと思っていたのですが…


ご家族にUC患者がいらっしゃるアメリカ在住の方とInstagramで知り合い、その方に1回の訪問であとは海外発送にも対応してくれると教えて頂きました。


海外からわざわざ訪ねてくる患者さんも多いようで、クリニックの方々は海外対応にも慣れてらっしゃる印象でした。


現在は院長先生とメールで症状の報告をし、便潜血検査はアメリカの病院でしてもらいながら経過をみている段階です。


私はまだ信頼できる専門医に残念ながら出会えていないため、内視鏡の検査はアメリカで出来ずにいます。医療費の請求が怖いというのが7割くらいの理由ですが… 


私は驚くほど体調が回復したので、この体験談にも漢方について書かせていただきました。しかしこの漢方に使われている青黛という成分の副作用が認められており、患者さんの体調や重症度によっては向き不向きがあると思います。


興味のある方は、まず主治医に見解を相談してみてくださいね。


ーーアメリカのIBD事情


アメリカに来て驚いたのは、UCという病気に対する認知度の高さです。それだけアメリカではIBD患者がとても多く、人々にとって身近な病気なんだなぁという印象を受けました。


知人や友人がUC患者という人にもたくさん出会い意見交換をしていく中で気付いたのは、食事療法やサプリを取り入れている人が多いということ。中でも低FODMAP食を実践して体調が回復したという人が多かったので、私も本を読んで勉強をしているところです。


ただとても複雑な内容なので、栄養士などの指導を受けながら実践するのが望ましいですが…やはり医療費の高いアメリカ、自分で本などのマニュアルに沿って実践されている人がほとんどです。


またアメリカの特に都市部では、グルテンフリー・ヴィーガンといった食生活を送る人も多いです。


その為レストランでは様々な食生活やアレルギー対応のメニューも多く、場合によってはメニューの食材を変更して作ってくれたりといったことを臨機応変に対応してくれると感じています。


私も意識的に取らないようにしている食材があるのですが、今のところ問題なく外食ができていますよ。


ーーこれから海外在住をお考えの方へ


留学・出張・駐在など、これから海外で何か挑戦したい!と考えている方もいらっしゃるかもしれません。


その国によって医療・文化・食事情は異なると思うので、具体的に何かアドバイスができるかは分かりませんが… アメリカのことであれば少しは経験などシェアできるかもしれませんので、何かあればお気軽にTwitterからご連絡ください!


私自身、なかなかアメリカのIBD情報が分からずに困っていた時、こちらのGコミュニティで数名のアメリカ在住患者様と繋がることが出来ました。


海外暮らし+持病の情報不足で不安な時、こういった繋がりがあると本当に心の拠り所になるものです。


私もそんな存在になれればな、と思ったのがきっかけでブログを始めて自身の闘病記を綴っています。


https://lohasmiles.com

Twitter: @lohasmiles


来年には妊活をしたいと思っているので、実際にUCを持ちながら妊娠・出産された患者さんとも繋がれたら嬉しいなと思っています。


最後まで長文を読んでいただき、ありがとうございました!

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