私はクローン病になって4年経ちます。現在は結婚して埼玉県で猫カフェを営んでおります。
発病したのは開業する2年前で、当時勤めていた会社で移動があった時でした。
新しい職場に慣れず日頃から心身ともに疲弊する毎日が続いていました。そんな中一週間を終えなんとか帰宅した後に症状が悪化し救急に駆け込みました。
所見から推測するとベーチェット病という別の特定疾患への疑いがあり、皮膚科に通院していました。発病当時の症状は発熱(40度前後)や口内炎(10~20個)、全身結節性紅斑、関節痛、と腹部症状は無かったことから病名の診断が遅れていました。
最初に入院してから半年経ってもなかなか良くならず、自身の希望で大腸内視鏡をしたところクローン病に特有の所見がみられたため確定診断に至りました。
学生時代から腹痛で倒れることが時々ありましたが、病院に行っても当時流行していたノロウイルスや胃腸炎ではないかと言われ、精密検査をすることはありませんでした。今思えばもっと前から予兆はあったと思います。
私が最初に救急に駆け込んだ日は結婚式の1ヶ月前でした。口内炎でただれた口は膿でふさがり癒着して話せず、関節痛で歩けない寝たきりの私を見て母や主人は毎日病室に来ては泣いていました。
病名が言い渡されてからは専門医に病院を移し最新でかつ的確な医療を受けられています。発病から3年は症状が落ち着かず合併症や精神病、入院、手術を経験しました。闇の中を歩いて抜け出せないようなそんな数年でした。
症状が落ち着いた今、寛解期に至るまでに大事だったことは大きく2つだと思っています。
まずは「病気を受け入れ、食事制限を自然に行えるようになること」ふたつ目は「適切な休息をとることができるようになること」です。
寛解期に至るまでの数年間の私はまだ病気との付き合い方が分からず、以前できたことを同じようにこなそうとしていました。
毎日体に無理な食事や活動をしていたと思います。今は無理なく食事制限をし体と相談しながら仕事をすることができています。
今再熱中で苦しい毎日を送っている方も、いつ再熱するかわからない恐怖と戦っている方も自分にとって「楽な選択」をしてあげてほしいなと思います。
IBDの方は努力家で頑張りすぎてしまう方が多いような気がしています。
出来ないことを甘えだと思わず自分にもう少し甘くしてみてはいかがでしょうか。
私も毎日「頑張らないことを頑張る」と言い聞かせています。