この就労体験記では、IBDを抱えての就職活動や就労に関して、皆さんのプロセスや気づき、工夫などを共有することを目的としています。
今回は、アパレル関係の職場で管理職をなさっているUC歴2年のえびてんさんに、採用する側の視点で書いていただきました。これから就活を考えている方には参考になるお話かと思います。ぜひご一読ください。
なお10/30(土)にはZoom就労イベント「IBDとともに働き続けるコツ〜就職活動・フレッシュマン〜」も開催されます。ご興味ある方はぜひ詳細をチェックいただけましたらと思います！
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UC歴2年、寛解中です。現在はリアルダ4錠を服用しています。現在、衣料品販売の店長として、自分の店舗の採用を行っています。一般的に、面接では面接者本人の意欲と雰囲気を確認します。
IBDなどの病気を抱える人が就職活動・転職活動をする際に心がけるべきことはなんですか？
私は自分自身がIBDですが、転職活動をしていないのでどういう所を心がけしたら良いのかは正直わかりません。
私も、入院中に転職した方が良いのか悩みました。しかし、転職をして新しい職場でIBDである事を話して理解してもらえるのか、入社した直後に再燃して会社に迷惑をかけてしまうと自分が居づらくなってしまうのではないかとも考えました。
そのため、体調が落ち着くまでは長年勤めている会社で周りの人に理解してもらいながら働く方が良いのではないかと考え、転職せずに今の会社で勤務する事を選びました。体調が落ち着いた今、転職を考えているのかと言えば全く考えていません。
心がける事があるとすれば、自分の体調や症状を最優先で考えてほしいと思います。
就職活動の際、IBDを開示するかどうかで悩む患者さんもいますが、管理職で採用も担当している側としては、どのように考えていらっしゃいますか？また、開示する場合はどのように伝えたら良いと思われますか？
面接時にIBDであることを開示する必要はないとは思いますが、入社時に健康診断書の提出が義務づけられていますので、結果健康診断書への記載が必要になると思います。
私達管理職は、社員が安心安全に働けるかの責任を担っています。現在寛解中である事で申告をしなかったとしても、その後再燃する事もゼロではないと思います。
再燃も1日2日で良くなるものであれば問題ないのでしょうが、通院や入院また再燃の期間‥その間どのような勤務が必要なのか、他のスタッフへの協力等、様々な事を考え本人にとってどれが有益なのか‥を考えます。
それが申告されずに、突然「再燃しました。明日から入院です」と言われても、雇用する側はどう対応したら良いのか困ります。
再燃した時の事を考えると、面接時に話して頂けると助かります。
周りの理解が得られるように、私達管理職は考え最適な答えを出して行きます。一個人の考えとしては、面接の時にこんな病気ですと話してもらえると助かります。
これから就職活動をする方へ、一言メッセージ
IBDになると、なかなかサービス業に就職しようという方は少ないのではないかと思います。
特に接客業だと従業員の他にお客様にも気を使わないといけないので大変だと感じている方も多いと思いますが、衣料品販売は自由にお買い物をしたいから声をかけて欲しくないお客様も多く、実際接客をする事は昔に比べれば少ないと思います。
また工場のライン業務のように一定の場所からなかなか抜け出せないといった事はなく、ほとんどが売場にいて品出しや商品整理や次の売出の準備をしたり、1人で仕事をしている事が多いです。
ですので、トイレ等も気軽に行くこともできます。そもそも自分の仕事に皆さん集中していて、誰がトイレに行っているとかあまり把握していないと思います。
気苦労が耐えない職場だと思われがちですが、忙しすぎて色んな事を考える暇もなく時が過ぎて行くので、私には合っている職種なのかなぁと感じております。
私自身がIBD患者です。初めてIBDと診断され、当日に緊急入院になり仕事をやりっぱなしにして1ヶ月半の休職をしましたが、本社の人事や上司に難病である事を話した時にあまりにも普通な対応だったので、こちらがビックリした程です。
IBDになって2年が経ちますが、再燃もなく通常勤務ができているのは周りの人達があまりにも普通に接してくれているからだと思います。
私にはその普通に接してくれている事が安心材料になっているのだと思います。
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えびてんさん、お忙しいところお答えいただきありがとうございました！
接客業はIBDだと大変だというイメージがありましたが、実際に店長をされているえびてんさんのお話を読むと職場選びの参考になるなぁと思いました。
えびてんさんの益々のご活躍をお祈りしております！
