患者体験談

今回は潰瘍性大腸炎の貴代子さんに体験談を寄稿いただきました。リウマチも罹患されており両方の病気を管理するのが難しいこともあると思いますが、さまざまな工夫をして心身の健康を維持されている様子です。多くの方に参考になるのではと思います。ぜひご一読いただければと思います。
グッテスタッフ
ーー潰瘍性大腸炎の発症はいつ頃ですか?また、発症時の症状や状況を教えてください。
2015年2月下旬、下痢と発熱が酷かったので先生に相談したら、最初は急性胃腸炎と言われました。CTを撮って大腸が黒いから入院と言われて、翌日に検査をして全大腸炎型の潰瘍性大腸炎と診断されました。出血はなかったのですが、大腸にかなりの範囲で潰瘍ができていました。
ーーこれまでの治療の経緯について教えてください。
リウマチの治療でステロイドを元々服用していましたが、ペンタサを始めました。ただ抵抗性が出たので、アサコール、リアルダと薬を変えながら、レクタブルやペンタサ注腸もだめで、G-CAPもしました。
インフリキシマブで少し落ち着き始めて、去年肺炎を起こして咳が酷くてできないので新薬のリンヴォックに変えると言われて、リンヴォック4錠に変えたら調子が良くなりました。これが効かなかったら外科的治療も考えなければと言われています。現在は、リンヴォックとリアルダです。
最近、貧血が出て、大腸のほうは寛解と言われているので、今度カプセル内視鏡で小腸をみることになりました。不安でしたが、「心配しないでね」と先生が言ってくれて不安が少し和らぎました。
今まで貧血の時は、鉄剤を飲んだり、点滴したりでしたね。
先生から言われたのは体重を増やさないようにすることと、食事の制限を指示されました。今まで食べていたものが食べられなくなったのには驚きました。
ーー以前からリウマチと診断されていたのですか?
若い頃からリウマチで大学病院のリウマチ科に通っていました。今もリウマチの痛みは残っています。潰瘍性大腸炎と診断されて、リウマチの治療も変えなければいけないとバタバタしました。
2018年に肝嚢胞が破裂、インスリンのコントロールが難しくなって糖尿病外来に行くようになりました。2018年は家に帰れないくらい入退院を繰り返しました。貧血も酷くて、どこで出血しているのか分からないこともありました。
糖尿病についてはうまくコントロールできるようになってきました。
ステロイドの減量をしたいと考えていたのですが、ステロイドを減らすと大腸の症状が出てしまったこともあり大変でした。
ーー診断されてどう思いましたか?
指定難病という説明があり、一生付き合わなければならないと言われた時は頭が真っ白になりました。
半分は何を言っているんだろうという感じでした。先生は根気よく説明してくれたり、食事療法があるなど色々言われましたが。一生付き合っていかなきゃと思い大変でした。大量の下血があればわかりますが下血なしにいきなり始まったのでなんで?という感じでした。
積極的に治療しないとまずはダメだから気持ちを切り替えて治療をやっていこう、寛解期に持っていこうと思いました。自分でやってみようと思いました。
今はスマホがあれば色々繋がれますが、その時は繋がれなかったので不安でした。痛みがあるので患者会には行けなかったし、痛みが強いと外泊できなかったり、繋がりたいのに繋がれないという状況でした。
ですが、入院中、看護師さん達が励ましてくれたので、この病気と付き合っていこうじゃないかと切り替えました。
リウマチとの違いは、潰瘍性大腸炎の方が日常生活の中で付き合うのが大変ということです。リウマチは冷やさない、歩きすぎないなどわかりやすいですが、大腸はどうやってコントロールつけるのかが難しいですね。
食事なども手探り、ちょっとしたことで調子が悪くなることもありました。
主治医の先生しか頼りがいなかったです。先生が親切で、質問ありますか?と聞いてくれます。とても相談しやすいです。またその相談にたいしても丁寧に返してくれます。
先生や看護師さんが丁寧で親切。内視鏡でもやさしくて、ちょっと大腸みてみる?と言って丁寧に説明してくれました。患者さん中心の病院で恵まれているなと思います。
ーー食事や生活で気をつけられていることはありますか?
先生に言われたのは、普通の人より薬が効きにくいので体重を増やさないようにすること、疲れないようにすることと言われました。お腹いっぱい食べられないことはショックでした。特に食べるのが好きだったので。
ストレスを溜めすぎないことも気をつけてます。Youtube観て笑ったり、2ちゃんねるで笑ったり、とにかく笑うことが大切だなと思います。
疲れたなと思ったら少し休んでみたり、昼寝をしてみたり工夫しています。オーバーワークするとお腹に影響があるので自分でブレーキをかけたり、調整しています。
歩くのが好きで、症状が落ち着いている時は歩いたほうが良いと思い、景色見ながら広い公園でゆっくりしています。公園の近くに引っ越せたので、行きやすくなりました。公園では色々な人が話しかけてきたり、犬が近づいてきたりします。
歩きすぎるとリウマチの痛みが出るので、歩きすぎないように気をつけながら歩いています。
ーー食事に気をつけられてるとのことですが、具体的な食事の量を教えていただけますか?
ご飯は半分。揚げ物も昔は山盛りでしたが今は減らしたり、パンも小さいもの。大腸に負担をかけない感じで食べています。
ただ量が少ないのでお腹が空くこともありますので、色々考えて、今は唐揚げも2個から4個になりました。外来で調子が良くなると食べて良いものを増やしています。
低血糖にも気をつけながら食べています。体重を増やせないので食べる量は少ないですね。体重は毎日測っています。
食事は自分で作っていますが、食事面は苦労しましたね。
ーー診断直後の患者さんへのメッセージ
最初は不安だと思いますが、うまくコントロールしてほしいです。うまくコントロールすると日常生活ができるようになるので、ふさぎ込まずに、いろんな人の話を聞いたり話をしてほしいと思います。抱え込むと余計悪くなってしまうと思うので。
上手に長く付き合っていくことが一番大切かなと思います。
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