こんにちは、ジーケアの杉原です。
昨週にCrohn’s & colitis congress 2021の学会に参加してきましたので、今回はその感想を紹介したいと思います。
Crohn’s & colitis congressは毎年1月頃に開催される学会で、IBD患者さんやIBDの研究を支えているCrohn’s & colitis foundationの財団などが主催しています。
本来はラスベガスでの開催でしたが、今年はパンデミックのため残念ながらオンラインでの開催でした。
演題も昨年よりは少なかったですが、最新のIBD研究を聞くことができ、とても充実した学会でした。
特に、IBDの食事療法(Specific carbohydrate diet, Crohn’s disease exclusion diet, 地中海食など)の大規模な臨床研究の研究成果を聞くことができ、海外ではIBDの食事がどんどん注目されているなと思いました。
ひと昔前は、海外は薬で症状を抑えて食事はなんでも食べていいという印象でしたが、最近は薬物療法とともにきちんとした食事管理が大切と考える人が増えているんじゃいかなと思います。
むしろ、今は日本の方が薬で病状を抑えて食事はなんでも食べていいと考えている医療関係者が多いんじゃないかなと感じます。
海外に比べると日本食は健康的なので、特別な食事をしなくてもいいのかもしれませんが、日本でももっと食事の研究が進めばなと思います。
また、今年は新型コロナウイルスについての話題も多く、ワクチンの接種についても議論されていました。
The International Organization for the Study of Inflammatory Bowel Disease (IOIBD) では、IBD患者もワクチンを打つべきと推奨しています。
参照 https://gut.bmj.com/content/early/2021/01/20/gutjnl-2020-324000
しかし、以前に堀田先生が回答してくださった通り、様々な治療による影響や有効性、安全制についてはわからない部分が多いのが現状です。
そのため、ワクチンを接種する・接種しないことのベネフィットとリスクを個人でしっかり考える必要があります。
私自身は、米国でどんどん新型コロナウイルスが広がっている現状と、万が一新型コロナウイルスに罹患した場合の家族や仕事への影響を考えて、先週にファイザー製のワクチンを接種してきました。
アナフィラキシーの様な反応はありませんでしたが、2日ほど接種した側の腕に痛みがありました。
ただ、インフルエンザのワクチンでも同じ様な反応なので、mRNAワクチンだからどうだったというようなことはなかったです。
日本では一般の方が接種するのはもう少し先だと思いますので、その頃にはもっと安全性や有効性などの評価の研究が出されているかもしれませんね。
インターネット上には、ワクチンに関するたくさんの誤った情報がありますが、そのような情報に惑わされずに正しい情報を得るようにすることが大切だと思います。
まだまだ油断できない状況が続きますが、マスク・手洗い・うがいをしっかりして新型コロナウイルスを予防しましょう。