以前いただいたPentaさんの質問(https://gcarecommunity.com/article/241)への回答が返信の返信に埋もれてしまってましたので、こちらに転載させていただきます^_^
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Pentaさん、ご質問ありがとうございます。またリノさん、蒼さん、chibiさんも経験をシェアいただきありがとうございました。
スパイスについてですね。私も良く患者さんから何らかのスパイスを食べて、下痢になったなどの話を聞くことがあります。
まずスパイスの定義ですが、厚生労働省の医薬食品局食品安全部によると、「食品に風味付けの目的で比較的少量使用される種々の植物由来の芳香性樹皮、根、根茎、蕾、種子、果実、または果皮」とのことです。
一般的には辛いイメージのもののみに使われる言葉の印象が強いですが、ウコン、ニンニク、さらにはオレンジの果皮なども含まれる広範囲なものとなるようです。
https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/zanryu2/dl/061003-1.pdf
消化器疾患に対する栄養指導の中で、一般的にスパイスを控えるように指示されることが多いのが、逆流性食道炎(胸焼けなどの症状が多い)の患者さんです。これは、スパイスの刺激で胃酸がより分泌される可能性があるからです。
一方、IBDとスパイスについては、わかっていることは少ない印象です。
スパイスが、何らかの腸への刺激となり、消化器症状を引き起こす可能性はあると思いますが、スパイスがIBDの消化器症状にどの影響を及ぼすのかという点について、科学的根拠となるようなデータはまだありません。
他方、個別のスパイスを見てみると、ターメリックというインドの香辛料に含まれるクルクミンについては、抗炎症作用が注目されていて、IBDに対しても様々な研究が行われています。(興味のある方がいればコメントください。記事にして投稿しますのでー♫)
またスパイスという切り口ではありませんが、ニンニクなどは、FODMAP(フォドマップ)を多く含み、ガスが出やすい方が多い食材です。フォドマップ食についてはこの記事をご確認ください。https://gcarecommunity.com/article/168
ですので、個別のスパイス・またその容量とIBDの関係については、統一的な見解がないのが現状です。
またスパイスについて、何か興味深い研究があればコミュニティでシェアしますね!