消化器専門医の今井です。本日は患者さんからいただいた質問に回答させていただきます。
「スキリージ注射をして1年半になります。
最初に打ってから手足のかるい痺れがあり、神経内科で調べたりしましたが、異常無しでした。半年ぐらいして気がついたら痺れがなくなっていたのですが、今年の4月頃からまた、気になるようになり、以前より症状が強くなっています。あまり痺れを感じない日もあったりしますが、このままで良いのか心配になります。潰瘍性大腸炎の方はお陰様で安定していて症状は全くありません。ですので、スキリージ注射を変えたくないのですが。担当のドクターは痺れは副作用としてはとらえてないようです。
追記:
昨年、神経内科で診察して頂いたとき、神経内科の先生だけは、スキリージを打ってから痺れが起きたのですから、普通に考えたらスキリージの副作用と考えるのが妥当ですねと、言って頂き、救われた気持ちが致しました。」
まず、UCのスキリージの臨床試験では有害事象において、今回の症状に該当するような神経障害は報告はありませんでした。一方で、文献を調べてみると、サウジアラビアで唯一、乾癬の治療に用いたスキリージで神経障害がでたという20歳の患者さんの報告がありました。(J Dermatolog Treat. 2022 Jun;33(4):2371-2372.) ですので、稀ですが薬剤性の可能性はありえるかと思います。また、初期は検査で拾いにくい神経障害や、症状変動のある末梢神経障害では、検査では異常なしとでることが一般的には知られています。今回こういった事情が重なったのかもしれません。UCが安定している以上、スキリージの中止や変更はなかなか判断が難しい場面かと思いますので、ぜひよく主治医の先生と相談されることをおすすめします。