専門家の記事

Gコミュニティの宮﨑です。今回は豆類・大豆を取り上げてみたいと思います。

 

日本だと豆類・大豆は身近なものなのであまり意識しないことも多いと思いますが、豆類や大豆は海外でもとても注目されている食品です。今回はそんな豆類・大豆について紹介したいと思います。

 

海外でも注目を集める豆類・大豆製品


私が3年前までいたアメリカでも豆類・大豆製品は注目を集めていました。

 

例えば私が2ヶ月ほど勤務させていただいていたミシガン大学病院の循環器系疾患患者さんに対する外来クリニックでは、地中海食を中心とした食事カウンセリングを行なっていたのですが、その中で、豆類・大豆製品の紹介は積極的に行なっていました。

 

また動物を用いた研究や人に対する研究も含めて、生活習慣病やがんなど様々な疾患に対しては本当に様々な研究が行われています。

 

豆類・大豆製品で注目される栄養素

 

たんぱく質

豆類や大豆製品には植物性のタンパク質が豊富に含まれています。代替肉などに大豆などが使われることも多くあります。生活習慣病患者さんはもちろんIBD患者さんの中でも牛肉や豚肉などを控えている方が多いと思いますが、そのような方にとっての貴重なたんぱく質源となります。

 

食物繊維

豆類や大豆製品には食物繊維が多く含まれます。食物繊維は下痢や便秘の症状を改善する効果があることに加えて、腸内細菌により発酵されることにより作られる”短鎖脂肪酸”が炎症を制御する上で重要な役割を担っています。


水溶性食物繊維が豊富に含まれていることも豆類・大豆の特徴です。食物繊維の詳細については以下の記事をチェックください。

https://gcarecommunity.com/article/118

 

ファイトケミカル/イソフラボン

豆類や大豆にはイソフラボンなどのファイトケミカルが含まれています。体に必須な栄養素ではないものの、体に良い作用があることがわかっており、特に抗酸化作用が注目されており、様々な疾患への研究が進められています。

 

カルシウム

IBD患者さんでは乳製品を取らない方も多く不足しがちなカルシウムですが、豆類・大豆にはこのカルシウムが多く含まれています。カルシウムは体の機能を整えることに加え、骨粗鬆症予防などにおいても重要な役割を担っています。

 

IBDに対する科学的根拠は?


IBDに対する大豆の効果についてはマウスなどを用いた研究や観察研究と呼ばれるIBDの発症などとの関係を検証した研究が若干行われている程度で、結果にばらつきがあります。一方で食物繊維などの有用性はクローン病患者を対象とした試験などでも認められていることから、大豆や豆類についても寛解期は重要な栄養源になると考えられています。

 

IBDで留意すべきポイントは?


IBDでは一般的に寛解期はバランスの良い食事、活動期は消化管に負担のかからない食事が勧められます。

 

活動期においても、豆類や大豆製品の中では、木綿豆腐、絹ごし豆腐、納豆、豆乳、こしあんなどは比較的摂取しやすいことが多いです。また寛解期では様々な豆類・大豆製品などを摂取することが可能です。

 

なお接種の際は、少量から消化器症状が出ないことを確認しながら徐々に増やしていきましょう。

 


これからも様々な情報を紹介していきたいと思います。もし「この食品について教えて!」ということがあればお気軽にコメントください。

 

また以前IBDデーでコラボさせていただいた豆乳を使ったスイーツ専門店のソイスタイルさんでは低脂質商品を継続販売するようになったとのことです👏

 

ご興味あればぜひチェックください!

https://www.goodtefood.com/soystylesweets