みなさまこんにちは!Gコミュニティの宮﨑です。
いよいよ「IBDとともに働き続けるコツ〜事務局編〜」が今週土曜日に迫ってきました。内容は専門家の講演、3名の患者によるパネルディスカッションなどとなります。
事務職の方はもちろん有益な情報になると思いますし、事務職以外の方も自分の働き方を見つめ直す貴重な機会になるのではと思います。
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さて、本日は海外のIBD患者さんの就労状況についての調査研究の内容を紹介いたします。
フランスにおけるIBDの就労への影響 *1
この論文は2016年に行われたIBD患者1410名を対象にした調査を元に2019年に発表されました。回答者のうちクローン病患者が65%、潰瘍性大腸炎患者が35%でした。
結果として、回答者の5分の4の方が働かれており、働いている人のうち約半数が、IBDとともに働くことに苦労していると回答しています。
特に仕事に影響を与える症状としては、倦怠感が41%と最も高く、続いて下痢(25%)となっていました。
なお、働いているIBD患者さんの76%は仕事に満足しており、診断を同僚に伝えている方は75%に上りました。
ニュージーランドにおけるIBDの就労への影響*2
この研究は2017年から2018年にかけて行われた研究で、2020年に発表されました。
123名のうち112名が働いている途中に症状悪化の経験があったと回答しています。
必要な配慮としては、通院(71%)、トイレへのアクセス(71%)などがあげられていました。特に女性患者の場合、配慮が必要な場合も配慮を求めることができない方が多かったとの結果でした。
海外でもIBD患者と就労の問題は注目が集まっていて様々な研究が行われていることがわかりました。またIBD患者さんが抱えている問題も共通のものが多そうです。
会社側がIBDという病気とIBD患者さんが求めている配慮を知ることで、IBD患者さんが自分の能力をより発揮できる環境を整えることができるのではと個人的に思っています。
引き続きGコミュニティとして情報を社会に発信していくとともに、海外での就労の事例や工夫等も探してコミュニティ内で報告したいと思いますー。
1. https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S159086581930060X
2. https://www.karger.com/Article/FullText/506702