質問&おしゃべり
みなさんこんにちは。
1/29(土)14:00-16:00に行われた、田辺三菱製薬株式会社・株式会社ジーケア共催の就労イベントのご報告をします。
前半の投稿から時間が経ってしまってすみません…><
今回はパネルディスカッション後半と交流会の様子をレポートします!
参加人数や前半の様子はこちら↓
https://gcarecommunity.com/article/861
登壇者の方と中金さんのご紹介は、以下のサイトをご覧ください~。↓
https://gcareglobal.com/event-2/
【内容】
1.パネルディスカッション
IBD患者のKenさん(UC)/しんちゃんさん(CD)/ラン(UC)によるパネルディスカッション
ファシリテーター:就労支援ネットワークONE 中金竜次氏
中金さん:体調変化時に、どう伝えている?
ラン:体調悪化は普通の人よりは多いと思う。寛解期なのでそこまでお休みをもらうことはないが、体調悪い時には早退して早めに休む。
事前に説明してあっても、突然休むことで周りに迷惑をかけることは絶対ある。迷惑をかけたら謝って、何かしていただいたら感謝の気持ちをきちんと伝える。そして、元気な時に自分のできることをしっかりやる。
「あいつは頑張れない」と言われたこともあるが、それは事実なので仕方ない。
休まないという価値観で争うと負けてしまうかもしれないが…長時間労働とか休まないという価値観じゃなくて、それ以外の付加価値をアピールするようにしている。
例えば、今の職場だとコロナ禍で図書室の利用者が減ってしまったが、動画作成を始めて利用者へ働きかける、など。
自分の強みや得意なことを活かしたり、挑戦したり、何かできることを探すようにはしている。
中金さん:持ち味や強みという土俵を変える作戦でアピールしているんですね。
Kenさん:私の場合は今は寛解期で変動はないが、仕事柄、忙しくなる時期に必ず悪くなるというリズムが出てくる。
この時は体調悪化するかもということを周りに知ってもらうようにする。
安定している時は、特に配慮なく普通の人と一緒に仕事できますよとアピールする。
中金さん:やりやすい時に頑張るということですね。一方、頑張り疲れという声も聞こえてくるのですが、そこら辺のバランス感覚も知りたいですね。
しんちゃん:頑張り疲れはわかる。ランさんの早退サクッとします、はすごいと思う。僕はやりきりたい、早退するとは言いたくない。
業務としては忙しくない時もあって、そういう時は早退しても良いけれど、気持ちとして早退したくないと思う。
それは頑張りアピールだと思う。決められた就業時間内、きちんと頑張ることでアピールができると思っている。
体調の変化をどう伝えているかは、自分は小腸型なのでトイレに頻繁に行くとかはない。
しかし、IBD患者さんは寛解期であっても、複合的にいろんな症状があることがあると思う。
倦怠感は、IBDのせいなのかわからないこともあると思う。
問題の切り分けはできないので、体調が悪い、疲れているということを上司に正直に伝えるしかない。
日頃から上司や同僚とコミュニケーション取っておかないと、こういう突発的なトラブルに協力してもらえなくなるので、
頑張りアピールをしてしまう、という僕の日ごろからの悩みですね。
中金さん:状況と頑張りアピールとがループしていてもどかしいですね。
③中金さん:病気があっても働きやすい業界や職種、また、能動的に働きかけて環境が変わったことなどは?
ラン:しんちゃんさんの話を聞いて、難しいなあって改めて思った。私もサクッと早退しつつも罪悪感もあるし、頑張りアピールも、そうだよなあって思う。
能動的に働きかけた結果かはわからないけれど、自分も相手も不完全だと思うので、それを許容できるようになった。
以前は自分も頑張らなきゃ、普通の人と同じように働かなきゃと思っていたが、それで体調を崩して自分を責めて自己嫌悪になった。
でも今は、長期的に見ると、自分が元気で長く働けることが職場への貢献になると思っている。
余裕ができると視野が広がって、自分にも相手にも事情があるって思える。
たまにUCという自分の事情を忘れられてしまうこともあるけれど、この視点になることで、自分が働きやすくなった。
自分にとっても職場にとっても、この視点が働きやすさにつながっていると思う。
Kenさん:この病気自体がストレスが8〜9割関連していると考えている。
難しいが、なるべくストレスをためないように、うまく発散させるように心がけている。
それでも悪くなる時期は来るので、そこに備えて同僚には日ごろからなるべく会って、冗談っぽいかんじでも、病気のことを伝えていく。
すると、仕事をしやすくなる。自分が体調不良になった時にこういう配慮がほしいっとさりげなく伝えておく。
しんちゃん:働きやすさの発端は、上司→部署→企業のように広がると思うが、
企業が理解を示してくれるか、働きやすい環境かどうかというのは、一つの会社しか知らないので正直わからない。
ただ、自分の会社は女性が8割の企業だから働きやすいと思う。
どれだけ休職しようが体調不良で急に休もうが、いつものことだよね、と接してくれるのがありがたい。
長く働く美学を持っている企業で働くのは大変だろうなと思う。
休むことを推奨・許容してくれる企業に入るのが働きやすいと思う。
中金:
理解される・されないについて、会社の風潮、文化的なものなのか、いろいろあるので、人によっては環境をリチョイスすることもあると思う。
周りから幾らかの理解を得られることで、働き続けられるかどうかが決まると思う。
~参加者の方からいただいた質問への回答~
1「どうすれば合理的配慮が進むと思いますか?」
中金さん:あまり周知がされていないことがある。
アンケートを取ると、半分上の企業が合理的配慮を知らなかった。
しかし、3人に1人には病気がある、治療しながら働いているので、社会全体で周知をしていくことが必要。
支援者も正しく理解できていない方が実際にはいるため、この周知をしっかり取り組んでいきたい。
2 「IBDの受け入れにどれくらいかかりましたか?」
ランさん:正直今でも完全には受けいれられていない。やはり病気でイヤだと思うことはある。
しかし、病気を通じてGコミュニティのような繋がりや活動ができたりして、いろんな新たな出会いを通して受け入れられるようになった。
病気であるからこそ、自分は他の人の不完全さも受け入れられるようになったと思うので、良い変化に目を向けられると気持ちが楽になるのではと思う。
しんちゃん:自分は14歳で発病して絶望した。
ただ病気であるだけで終わりたくないと思って、患者会などの活動をしている。
しかし、体調が安定しないと何もできない。そういう状態だと病気を受け入れることは難しい。
まずは治療を最優先して、寛解を手に入れることが第一ステップ。
その後自分も社会に貢献できる、自分も何かできると思えるようになれば、受け入れられる。
Kenさん:難病として国から治療費補助もある。ずっと悪いわけじゃなく、良い時と悪い時を繰り返すのがIBD。
良い時には普通の生活ができるので、良い時をなるべく長く続けられることを目指すのが良いと思う。
中金:病気を受け入れている人もいれば、そうでない人もいる。傷つき体験をした人もたくさんいる。
受け入れられないことも、そのままの自分として受け入れてあげたらいいと思う。
皆さん参考になるお話で、もっと深堀りして聞きたい点が満載でした!!
体調の良いときの頑張りアピールや、頑張り疲れの問題も、難しいなと思います。
皆さんバランスをどのように取っているのか、色々な方のお話を聞きたいですね~。
また、今回は視聴者の方から質問もいただき、双方向でコミュニケーションが取れたのも良かったなと思いました。
2. 交流会
6名前後でルームを分け、パネルディスカッションの登壇者の方にも入っていただき、参加者間でお話をしました。
たとえば、以下のような話題が出ました。
しんちゃんグループ:就活時の病気の開示について、寒さと体調不良の話 など
Kenさんグループ:職場の人とどのようにコミュニケーションを取るか、仕事が違うとどのように違うのか?
資格について…簿記、FP(ファイナンシャルプランナー)など
ラングループ:就活で病気を開示する時に企業にどう理解してもらえるか
メンタルが辛くなった時の付き合い方
自分の仕事量についてキャパシティーをどのように把握するか など
交流会では顔出しなし・聞くだけ参加もOKです。
皆さんと気軽にお話しできればと思います。
レポートは以上です。
Gコミュニティでは就労イベントが続きますので、
今回は参加できなかった方も、また次の機会にご参加いただければ幸いです。
登壇者・参加者の皆さん、お忙しい中どうもありがとうございました~^^
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