質問&おしゃべり
今回は3/12に開催した「IBD患者さんのための保険セミナー」の内容を共有いたします。
今回は埼玉IBDさんとの共催イベントとなり、非常に多くの方にご参加いただき誠にありがとうございました。
いつも以上に事前質問も多く、当日質問も含めてQAに多くの時間を割いた形となりました。
以下当日の内容の一部抜粋となりますが、ご興味ある方はぜひチェックください(要点だけ読みたい人のために黄色ハイライトもつけました!)。
また内容についてわからないものがあった場合は講師に確認することも可能ですのでお気軽にコメントください。
講師:小橋隆介氏 (ファイナンシャルプランナー【AFP認定者】)
略歴:
不動産会社の勤務を経て、現在は外資系金融機関勤務。ライフプラン全般のお金のアドバイザーとして活動。セミナー講師だけでなく、個別相談も100/年件以上対応。
冒頭に今回のセミナーの話はあくまで一般論であり、患者さん一人一人の状況によって最適な答えが異なる場合があるとのコメントがありました。
そもそも保険は何のために必要なのか?
保健でカバーするリスク対象は、「医療費」「死亡時の遺族生活保障」「老後の収入源」
準備する対策としては、
1 「国の社会保障」
2 「勤務先の福利厚生」…勤め先のサポートにどのようなものがあるのか確認する。
3 「自助努力」
基本的な考え方:
社会保障や預貯金でカバーしきれないお金のリスクを民間の医療保険・死亡保障の加入で補う
医療保険の場合は、
・入院中の差額ベッド代
・入院中の収入減
・先端医療など…
「病気治療中だと保険には入れないのか?」
以前より、病気療養中での保険加入のハードルはかなり下がってきている
ただし、保険会社によって査定基準はちがう。
・「限定告知型・簡易告知型保険」については、質問内容が限定的だから加入しやすいかも。
・勤務先の団体保険の利用も検討する。
申し込み時の告知事項が限定的なケースもある。また、団体保険は保険料が割安なケースが多い
しかし、退職や転職により継続できなくなる商品も。
共催やネット保険の加入は場合によっては加入が難しい。
「住宅ローンを組むことは難しいのか?」
原則、「団体信用生命保険(団信)」への加入が条件。それに加入できない場合はローンを利用できない
ここ最近では、ワイド団信というものがある。
・通常の団信保険で引き受けできないケース(糖尿病とか)でも、引き受け可能なケースがある
・通常の団信利用より金利が上乗せになる。0.2~0.3%ぐらい。
ただ、不動産会社の担当者が知らないこともあるので、詳しいFPに相談。
保険加入を検討する際に気を付けるポイント
★保険の仕組みを理解する
・3つの形「養老保険」「定期保険(満期・更新)」「終身保険」
・掛け捨てと解約金・満期金あり
・解約金・満期金あり保険の3つのタイプ→定額保険、変額保険、外貨建て保険
★保険申し込み時の「健康状況などの告知」に注意する
・告知は正確に詳細まできちんと行うことが重要!!
・病歴などの詳細を口頭で伝えても告知にならない!!書面で残す、自分で書く。
・健康診断結果表も添付するのが望ましい。プラスになるケースも。
・インターネットや通販での申し込み告知は自己判断しない
★自分のライフプランにあった保険が「良い保険」
保険料が安い保険は安いなり、高い保険も高いなり。お金がたまる保険?掛け捨てだけど保証がいい保険?さまざまなものがある。
どの保険が良いかはライフプランによって違う。なのでライフプランを考える必要がある。
ライフプランとお金の適切な考え方
ライフイベント(どんな暮らしがしたいか…)とリスクイベントを書き出していく
そしてそのイベントに紐づくお金の入りと出に関するキャッシュフロー表を書いていく。
そこでライフイベント、収入と支出を把握できる。
ライフプランは確定ではない。5年もたてば変わる。変わったらその都度見直していくことが大事。
【事前質問への回答】
・保険に入らない場合のメリット・デメリット…メリットは掛け金がかからない。人生何が起こるか分からないので保険加入することでリスクを避けることができる
・30年前に加入した保険でその後IBDになったのなら、告知義務違反はない。更新の際には告知する必要。
・命に係わる病気ではないのに、生命保険のハードルが高いとの事前コメントがあったが、支払の可能性で保険に入れる/入れないが決まる面があるのでそのような形となっている。
・告知の条件次第では、IBDでも入れる保険は色々ある。
・FPさんもいろんな人がいる。相性がある。
保険会社の情報を咀嚼するためのアドバイスをしてくれる人を見つけるといいのでは。
・持病もちが保険に入るデメリットは、特にないかもしれない。掛け金がかかることがデメリットとも言える。
・医療保険の条件は、保険会社の引き受け基準が変わると入れたりもする。また、体調のタイミングにもよる。時期をずらせば入れるときも。チャレンジしてみる。
・入れる保険…医療保険など、検討できるものは色々ある。入っておくべき保険は、1人ひとりのニーズによる。
・限定告知型だったら、寛解維持の通院中でも入れるものはある。
・80歳まで入れる保険…他の保険と変わらない。告知をして保険会社に受け入れられるかどうか。
・独身女性の医療保険、生命保険の最低限の保証は人によって異なる。自分の必要度合いがどのぐらいなのか、一度考えてみるといい。
・難病を抱えて生きていくためのお金は…?まさにライフプラン作成が必要。またプラン作成時は、自分だけではなく第3者に入ってもらい、一緒にやってもらえるといい。
・先進医療のみで入れる保険はない。医療保険などについてくるので、医療保険+先進医療で検討する必要がある。
・就業不能保険…休んでいてもお金が入ってくる人は、入る必要がない可能性がある。自分が休んでいると入ってこない人は必要になるかもしれない。
・確定診断前の加入は可能。今の状況をありのままに告知して、入れるか入れないかは審査次第となる。
・がん保険は個人的にはおすすめ。顧客に薦めることが多い。
・住宅ローンについて、軽症であれば、住宅ローンを組む際の団信に入れる場合もあるので確認する価値あり。
・初めて保険加入を検討する場合は、まずは普通の保険にチャレンジする形が良い。もし入れなかったら要件が緩い物に再挑戦すると良いかもしれない。
・FPさんとの出会い方。
士業としてやっている方は、相談料は初回で1、2万程度。金融機関に所属しているFPは、相談料は必要ない場合も多い。
私の場合は知り合いから紹介とか、セミナーなどをきっかけにしたものも多い。相性や知識の差もあるので、一度相談して合わなかったら変えるのもあり。
・海外に留学する場合は、留学先の事情に合わせた保険に向こうで入った方が良いことが多い。一般的に留学先の大学から指定されていた保険への加入が義務付けられている。
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