専門家へのお悩み相談

今回は、以前患者さんからいただいた、「なぜ院外処方(薬局での処方)は院内処方よりも費用がかかるのか?」という素朴な疑問に関連して、改めて院内処方と院外処方のメリット・デメリットを紹介したいと思います。

 

院外処方の方が薬剤に関する自己負担額が大きい理由

これは、院内処方と院外処方で、処方に関わる調剤の基本料や調剤料金などの診療報酬について、院外処方の方が高く設定されていることによります。その背景には、厚生労働省の医薬分業(医師と薬剤師が独立した立場で業務を分担し、薬の重複投薬を防ぐことや、適正な服薬指導などを行うこと)があります。診療報酬の3割/1割が患者さんの自己負担となるため、院外処方の診療報酬が高い分、患者さんの自己負担額も大きくなってしまいます。

 


院内処方・院外処方のメリット

では上記を踏まえて、改めて院内処方と院外処方のメリットをまとめてみたいと思います。

 

院内処方のメリット

・薬剤に関する自己負担額が小さいことが多い

・会計が一度(通院+薬剤)で済む

・薬局に行く必要がない

 

院外処方のメリット

・薬剤師に他の医療機関からの薬との飲み合わせや重複を確認してもらえる

・薬剤師に薬の飲み方や内容を教えてもらえる

・一般的に薬局の方がクリニックなどの医療機関と比べジェネリック医薬品(後発品)を多く取り扱っているので、後発品の切り替えにより、薬剤の自己負担が小さくなることがある

 

最近は院内処方自体が減っているので、患者さん自身で選択できる余地も少なくなっているかもですが、ぜひご参考にして頂けましたらと思いますー。

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