みなさんこんにちは。今回はまみさんからご質問いただいた「大豆ミートはIBDの食事に合いますか?」についてお答えします。
結論から言うと、肉類の代わりに大豆ミートを食べることはIBD患者さんにおいて良いことが多いと考えられます。では少し詳しく説明します。
大豆ミートとは?
大豆ミートとは、大豆肉などと呼ばれ、大豆のたんぱく質を取り出して、肉のように加工した代替肉となります。日本でも最近流行っている大豆バーガーなどは、アメリカでも非常に人気で、様々なブランドが存在します。

大豆ミートのメリットは?
大豆ミートは大豆のたんぱく質がベースとなっているため、植物性のたんぱく質、食物繊維、ビタミンB群やミネラル、さらにイソフラボン(ファイトケミカルと呼ばれる抗酸化作用を有する物質)など良質な栄養素を多く有する食品です。
特に、肉類から大豆ミートに切り替えることで、肉類に多く含まれる脂質(特にIBDに対してあまり好ましくないと考えられる飽和脂肪酸)の摂取量を抑えることができるので栄養観点では一石二鳥の食品と言えます。
大豆ミートのIBDの病態などに対する作用は不明です。また、大豆そのものとIBDについては、複数の疫学研究、動物研究が行われていますが、総じて大豆製品を摂取しても問題はないと考えられています。
大豆ミートの留意点は?
大豆ミートには一部のFODMAPグループ(GOS、フルクタン)が含まれることがあるため、患者さんによっては、消化器症状に繋がる可能性があります。他の食べ物と同様に少量から接種を開始し、消化器症状が出ないことを確認しながら摂取量を増やすことが勧められます。
また、製品によりますが、一般的に味付けのために塩分が多く含まれていることがあるので、健康全般の観点から過度な摂取は控えましょう。
もし大豆ミートやその他食品に関して不明点等ございましたらお気軽にご質問/コメントください。