本日は先日いただいた患者さんからの質問についての回答が他の患者さんにも参考になるかと思いましたので、一部内容を修正して共有したいと思います。
ーー質問
軽度の潰瘍性大腸炎で炎症は治っていると主治医から言われていますが、腹痛と下痢が続いています。このような場合にどのような対処法があるのでしょうか?特に食事について何かできることがあれば知りたいです。
ーー回答
ご質問いただきありがとうございます。研究によって若干数値は異なりますが、IBD患者さんの中には寛解期にも腹痛や下痢などのIBS様の消化器症状が続く方が約1/3程度いると言われています。
そのようなIBS様の症状をコントロールするための対処法として多いのが、IBSの薬剤が処方されるケースです。ですので、消化器症状が気になる場合は、まずは主治医の先生に相談してみましょう。
同時に寛解期の消化器症状に食事が何かしらの影響を与えていると考えられる場合は、食事療法を検討することも一案です。
特定の食事が気になる際の食事療法の選択肢としては低FODMAP食があります。実際に海外では寛解期のIBD患者さんに対する食事療法として様々な研究が行われており、約50%の患者さんで効果があることがわかっています。
低FODMAP食の実践方法については以下をご確認ください。
https://learn.goodtecommunity.com/special_list/02/
なお、低FODMAP食の実践については、一から全てを実行するのが難しい場合もあると思いますので、高FODMAPが含まれる食品の中から症状のトリガーとなっている可能性のある食品のみを取り除くだけでも効果があることがあります。
もしご不明点あればお気軽にご連絡ください。
このようなちょっとした質問・疑問もウェルカムですし、他の患者さんにも参考になると思いますので何かあればお気軽にコミュニティでご質問ください。