米国登録栄養士の宮﨑です。今回は未来にかけるさんからいただいた質問について、皆様も興味があるところかなと思いましたので投稿の形で共有させていただきます。
質問内容は以下でした。
①加工品
ハムなどの加工品はお勧めされないですが、ハムも種類がたくさんあって、ロースハム以外にも、モモだったり低脂質ハムだったり様々です。いろいろ工夫されてはいるものの加工品は一括りでお勧めしないものなのか、モモハムであれはよいとかはありますでしょうか?
②冷凍食品
お弁当の隙間には冷凍食品はとても適した大きさで重宝します。いまは使用してないですが、冷凍食品とクローン病はいかかがなものでしょうか。脂質の少ない冷凍食品はオッケーでしょうか?そもそも冷凍食品が問題なのでしょうか。
加工食品について
加工食品についてはおっしゃる通り、様々な種類のものがあるため、一概にNGとは言えないと思います。
よくGコミュニティでも引用させていただいているIOIBDガイドライン(IBDの国際的な研究支援機関の専門家が発行した食事に関するガイドライン)では、エビデンスレベルは低いとしながらも、飽和脂肪酸が多く含まれる牛肉や豚肉などの赤肉や加工食品の摂取頻度を減らすことが賢明と記載されています。
ゼロにした方が良いというわけではなく、あくまで少し頻度を減らしてみたらいかがでしょうか?というニュアンスかなと思います。
また、おっしゃる通り低脂質のハムには飽和脂肪酸が含まれる量も少ないですし、現在は無添加ハムなども出ているかと思いますので、ガイドラインの推奨は把握しつつも、栄養成分や原材料等を確認しながら判断されるのが良いのではと思います。
あとは食品ごとに患者さんの反応が異なることがあるので、少量から食べてみて問題ないことを確認してから徐々に量を増やすというやり方もおすすめです。
冷凍食品について
こちらも冷凍食品だから良い、悪いというものはなくてその中身ごとに判断する必要があるかと思います。患者さんが脂質が気になるようでしたら脂質が低いものを選ぶことや添加物が気になるのであれば、添加物が少ないものを選ぶ形で対応できると思います。
食事は毎日続くものですし、特に症状が安定している時期で狭窄などもなければ、何かを食べたら症状が急変するということは基本的には少ないと思います。
未来にかけるさんが取り組まれているように、症状には気を付けながらも、食の選択肢を広げて、患者さん、その支援者が負担を減らしながら、楽しめるように取り組むことが大切と思います。
また何かございましたらお気軽にご質問ください。よろしくお願いいたします。