グッテの宮﨑です。先日カカオ教室という明治グループさんとのタイアップイベントを行いました。その中でいただいた質問に回答いたします。
質問:
添加物や白砂糖/果糖ブドウ糖液糖が含まれるような食品は食べないほうが良いですか?
回答:
IBDと食品添加物や果糖ブドウ糖液糖についてはまだわかっていないことも多いですが、これまでの細胞や動物を用いた試験、観察研究などをもとに医師や栄養の専門家によるガイダンスがまとめられており参考になると思います。
――IBDと食品添加物
IBDと食品添加物の関係についてはまだわかっていないことが多いのが現実です。というのも、IBD患者さんを直接対象とした試験は倫理的に難しいため(食品添加物が悪影響を及ぼすかもしれない中で患者さんに多量の食品添加物を摂取させる研究は倫理的に許容されない)、あくまで細胞や動物を元にした試験の結果をもとに添加物の推奨がガイドライン等で示されています。
2020年時点でInternational Organization of IBDによるIBDの食事のガイダンスの中で、添加物の中でIBD悪化のリスクがあり、摂取量を抑えるように指示されている食品添加物は以下となります。
・乳化剤:カルボキシメチルセルロース、ポリソルベートー80
・人工甘味料:マルトデキストリン、スクラロース
・増粘安定剤:カルボキシメチルセルロース、カラギーナン
・着色料:二酸化チタン
食品添加物に関する詳細はこちら
一方で現代社会において添加物を全て取り除くことは難しいのでどこまで考慮するかは患者さんごとの状況や考え方によると思います。
現在上記の添加物はもとより他の添加物についてもさまざまな研究が行われていますので今後の更なる研究が期待されます。
――IBDと白砂糖/果糖ブドウ糖液糖
IBDと砂糖についても多くの研究が行われていますが、上記添加物と異なり、2020年発行のIOIBDガイドラインの中では砂糖の種類や量を変えることを推奨するための十分なエビデンスはないとされています。
一方で、2020年以後IBD領域で最も研究が行われている領域の一つが白砂糖になり、動物を用いた研究などでIBDへの影響が示唆されていることから今後の研究が注目されています。
果糖ブドウ糖液糖については白砂糖ほど研究が行われていません。一方で、高FODMAPに該当することから、消化器症状が出る方は控えることも選択肢となります。
低FODMAPに関する記事はこちら(グッテレシピ)
食事に関してはまだわかっていないことも多いですが、Gコミュニティやグッテレシピなどさまざまな情報をもとに何がわかっていて何がわかっていないかを把握するとともに、ご自身の経験も踏まえて自分に合う食事を模索していくことが重要と考えられます。
ご不明点があればお気軽にご連絡ください。
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